北海道栄高校駅伝部の小野隆一朗(3年)=釧路管内白糠中卒=が、19日に広島県を舞台に開かれる天皇盃第25回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会に北海道代表として出走する。前回大会の藤本竜(現国学院大1年)に続いて、2年連続で道栄選手が大舞台を駆ける。全国高校駅伝(昨年12月、京都市)1区で4位に食い込む力走を見せていた小野は「区間賞を狙っていきたい」と闘志を燃やす。
各都道府県から選出された実力ある中高大生、社会人が集う日本陸上競技連盟主催のビッグレース。1区から7区までの計48キロをたすきリレーし、日本一の称号を争う。
小野は、昨年11月上旬の道外トラック記録会5000メートルで14分20秒99をマーク。道代表の選考基準タイムを上回り、メンバー入りした。本番では15~18歳のジュニアAに該当する1区(7キロ)、4区(5キロ)、5区(8・5キロ)のいずれかに配置される予定だ。
記憶に新しい12月の都大路。花の1区10キロで序盤から先頭集団に食らい付くと、「自分の力は出し切れた」と28分55秒で区間4位、日本人歴代5番目の驚異的なタイムをたたき出し、全国の駅伝ファンにその名をとどろかせた。
ただ、目標に掲げていた区間賞にはあと一歩及ばず。だからこそ都大路後も、「気は抜けていない」と都道府県対抗での目標達成に向け、再度調整を重ねてきた。
全国高校駅伝やトラック10000メートルの持ちタイム(29分16秒36)に表れているように長い距離を得意とするが、都道府県の該当区間はいずれも10キロ以下と短い。「自分はスピードがない。都大路のように序盤から先頭にしっかり付いていって、後半に勝負をかけたい」と言う。
道代表は小野の他、今年1月の東京箱根間往復大学駅伝競走往路1区2位の道栄OB・藤木宏太(国学院大2年)、復路8区区間賞の小松陽平(東海大4年)など駅伝界をにぎわせた実力派が多い。上位入賞に期待が掛かる。