苫小牧市樽前地区を舞台に親子で地元の芸術家と創作活動に励む「樽前アートスクール2024」(実行委員会主催)が25、26の両日、樽前小学校を主会場に行われ、市内の小学3~4年生と保護者が2日間で計23組51人参加した。 樽前地区の地域振興のため市が2019年度にスタート。地元のアーティスト集団NPO法人樽前arty+が協力し、同法人理事で彫刻家の藤沢レオさん(50)が講師を務めた。 25日は、参加者が同小からバスに乗り、美しい風景が残る自然観察園をはじめ、「Cozy Farm(コージーファーム)」が手掛ける野菜の水耕栽培や老舗メーカー「大和屋食品」の漬け物製造の様子を見学した。 学校に戻った後、楕円(だえん)形のキャンバスに自由に絵画を制作。撮影した画像やスケッチブックを基に、絵の具やサインペンなどで収穫体験したサンチュを大胆に表現したり、漬け物工場を細かく描き込んだりして完成させた。 樽前山を中心に、見てきた景色を描いた苫小牧北星小4年の紙屋実緒さん(10)は「優しくいろいろ教えてくれて楽しかった」と笑顔。父親の大助さん(49)も「樽前はサクラや紅葉もきれいと聞いたので、違う時期にも来たい」と話した。藤沢さんは「どの作品からも、よく観察し、リアルな体験を描いてくれたことが伝わってきた」と喜んだ。