福島で憧れの無農薬農業を 「自然のままで」―大熊町移住の仏女性

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  • 2024年3月2日
福島で憧れの無農薬農業を
「自然のままで」―大熊町移住の仏女性

 東京電力福島第1原発が立地する福島県大熊町に昨年2月に移住したフランス出身のブケ・エミリーさん(35)。イラストレーターとして活動する傍ら無農薬農業に精を出す。「自然のままの農業ができることを見せたい。大熊でやることに意味がある」。仏、英、日本の3カ国語で、福島での日常や魅力発信に取り組んでいる。

 初来日は2008年。その後何度も来日し、異なる文化に魅了され日本で暮らすことを決意した。11年4月からの東京での新生活を控える中、東日本大震災が発生。当時はまだフランスにおり、原発が爆発する様子が繰り返しテレビなどで流れた。「福島を一度も訪れたことはなかったが、行きたいとも思わなかった」  予定通り来日したが、行く機会はなかったという。転機は18年、横浜市でフランス語講師をする中で知り合った福島出身の教え子だった。

 「嫌がっていたけど、福島を知らない。一度行ってみよう」と会津地域を旅行した。「古里は山がなく平地。(福島は)新鮮な景色ですごく好きになった」

 19年、会津若松市に移住。原発事故の被災地域も訪れるようになり、「福島のことを知らない私みたいな人がいる。何かできることはないか」と考えるようになった。

 日本はオーガニック(有機)食材の取り扱いが少なく不便さを感じていたエミリーさん。「無ければ自分で」と農園を持つことを目標に23年、前年に避難指示が解除された大熊町の「特定復興再生拠点区域」内に移住を決めた。借りた1・7ヘクタールの農地を整備し、ラズベリーなどのベリー類を中心に、野菜や果樹を育てている。

 ただ、大熊町で採れた農産物の販売には、町と県の放射性物質検査が毎年必要で、量も1キロからと条件は厳しい。「思ったより壁が多い」と苦労もあるが、「15年後を想像しながら植えた。育つまで時間もあるし焦ってはいない」という。

 冬でも毎日農園に通う。「海外の人からいまだに『福島は住めるの?』と言われることがある。みんな普通に暮らしている」と農園だけでなく日々の生活の発信を続ける。手伝いに来てくれる友人もたくさんできた。「冬は寒いけど、心はみんな温かい。住み続けるつもりだ」と笑った。

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