自民党安倍派の西田昌司参院議員は14日の参院政治倫理審査会で、同派の裏金事件に関し「積極的に『還付(還流)金が欲しいから続けてくれ』と言った議員と(同派会長だった)安倍晋三元首相が『やめろ』と言ったのに続けた派閥幹部は大変責任重大だ」と批判した。同派幹部に離党も含めて自ら進退を判断するよう求めた。
安倍派幹部が十分な説明責任を果たしているかを問われたのに対し、西田氏は「全く果たされていない」と指摘。世耕弘成前参院幹事長の同日の政倫審での説明について「全く納得できない。派閥幹部はその時知らなくても、調べて報告する義務がある」と不満を示した。
西田氏は同派の政治資金収支報告書の不記載についても「故意に書かないということはあってはならない。政治家として責任を取ってもらわなければならない」と述べた。
安倍派幹部について、日本維新の会の音喜多駿政調会長が「離党や除名」といった処分が必要かとただすと、西田氏は「それを含め自ら進退は考えるべきだ」と強調した。
一方、橋本聖子元五輪担当相は「一度は国会議員を辞めるべきだとも心に決めたが、責任の取り方についても、しっかりと私なりに考えていかなければいけない」と表明。政倫審に出席した理由を「自民党参院議員会長や五輪担当相という責任ある立場にあった」ためだと説明した。
橋本氏は2022年までの5年間で政治資金収支報告書への2057万円の不記載が判明している。