合宿でゴール前での対人練習に取り組む選手
アイスホッケー女子日本代表・スマイルジャパンの候補合宿は12~19日、白鳥王子アイスアリーナ=苫小牧市=などで行われた。来年2月の北京冬季五輪に向けた強化合宿。今月下旬からは欧州遠征も予定していて、五輪に向けて急ピッチで調整が進む。
氷上練習では、世界選手権でも課題となった得点力不足の克服に時間を割いた。飯塚監督は「世界選手権ではパワープレーや速攻の形では点が取れていたが、相手を切り崩してのスコアが少なかった。ディフェンスを崩すための対人練習に力を入れた」と話した。
さらに北米規格の狭いリンクへの対応も求められている。合宿ではリンクの半分を使ったミニゲームなどが行われ、狭いエリアでのパックの奪い合いやゴール前の攻守の動きを確認。「2対2や1対1の場面で負けていたことは反省材料だった。合宿の中で成長は見られている」と手応えを語った。
北京五輪でも主将を務めることが有力視されるFW大澤ちほは、3度目の五輪出場へ向けて気持ちを高めている。「ソチでは1勝が遠いと感じていたけど、8年たった今は上位国との距離は縮まってきている」と話す。「点を取らないと勝てない。ゴール前での貪欲さをチーム全体で高めたい」と気を引き締めた。
候補選手は27日、欧州へ向けて出国。11月1日からハンガリー、ドイツ、スイスとの国際試合に挑む。遠征には絞り込まれた22人程度が参加。飯塚監督は「合宿で準備してきたことがどれだけ通用するか確かめたい」と意気込みを語った。