2018年9月の胆振東部地震から間もなく2年を迎える厚真町は11日、震災で19人の死者が出るなど大きな被害を受けた吉野地区に献花台を設置した。お盆を前に町民らが続々と訪れ、犠牲者に鎮魂の祈りをささげている。
町内では一昨年の震災で災害関連死を含め37人が犠牲となり、このうち吉野地区では山腹崩壊による土砂崩れで19人が命を落とした。
花を手に訪れた富里地区の農業、伊部義之さん(52)は「復旧復興は道半ば。精神的な部分で体調を崩すなどとっても長く、激しい2年間だった」と回顧。「(農家仲間の)残された家族を僕も一緒に支えていく」と亡き親友に思いをはせた。
吉野地区の献花台は16日まで置かれた後、地震から2年に合わせて9月4~6日に再び設置する。来月予定されていた追悼式典については、新型コロナウイルス感染防止のため、中止がすでに決まっている。