白老町は24日、今年度初めて実施した若手町職員の自主研修・企画調査研修の報告会を町中央公民館で開いた。「まちの未来について考えてみました」をテーマに10月21~23日に3県4市町を視察した4人が、視察内容を踏まえてまとめた提言などを町民らに報告した。
同研修は「気づく職員、考える職員、行動する職員」を職員像に掲げて実施した。総務課が5月、一定条件を満たす40歳未満の町職員に参加者を募集。農林水産課の安藤啓一主査(37)、生涯学習課の長尾拓哉主査(34)、政策推進課の榧野(かやの)誠主任(36)、建設課の田村駿主任(35)、税務課の香田輝主事補(22)の5人が希望して決まった。
8月に視察先を選定し、参加職員らで先方と見学などを交渉。10月に5人全員で栃木県茂木町、埼玉県草加市、同横瀬町、静岡県伊豆市の4カ所を視察した。
報告会では、体調不良で欠席した田村主任を除く4人が4市町で学んだことなどをそれぞれ報告した。
視察先では、林業や黒毛和牛の肥育など地域資源を商材化し、地域経済を活性化させる役割を担う地域商社の活動や、飽きさせない広報誌を作る職員らの工夫などについて取材した。庁内や地域と合意を形成しながら組織風土を変えた実績を紹介し、4人を研修に誘った榧野さんは「オープンでフレンドリーに夢を語れる場の必要性を改めて感じた。視察を未来に向かって一歩踏みだすきっかけにしたい」と話した。長尾さんも「前向きに取り組み、魅力の伝え方を工夫し、楽しむことでつながりの好循環が生まれる」と述べ、「若手職員向けの研修は私たち(若手職員)の手で企画、運営させてほしい」と提言した。
町民からは「熱い心を持った町職員がいると分かり、頼もしい。各地の先進的な取り組みから学び、地元で生かすことを積極的に進めてもらいたい」とエールがあった。大塩英男町長は、5人を「誇らしく思う」とたたえ、研修の企画と運営について「ぜひやってもらいたい」と激励した。