厚真町の厚真中学校(渡辺知峰校長)は12日、防災教育を同校で実施し、全校生徒58人が8グループに分かれて防災10箇条を作成した。町教育委員会社会教育グループの斉藤烈さん(36)の講演も行われ、災害時に必要な備えを学んだ。
同校で毎年行われている取り組み。2018年9月の胆振東部地震を受け、同校の先輩が作った防災10箇条を引き継ぎながら、自分たちで新たな10箇条を作成。未来につなぎ、主体的に防災や安全に備える人材の育成を目指す。
生徒たちは20年度の防災10箇条を基に、各グループで約30分間意見交換。「避難経路を確認する」、「家具を固定する」、「正しい情報を入手」など、災害時に必要な知識や行動を紙に書き出した。
講演では、斉藤さんが普段からコミュニケーションを取り、知識を得る重要性を指摘。「知らないと(行動の)選択肢に入らない。まず自分に何ができるか、災害時に何が必要か考えてほしい」と呼び掛けた。
最後に、胆振東部地震発生後の同校の映像を視聴。避難所となった体育館や備品が崩れた教室が元に戻る様子が映し出され、生徒たちは真剣な表情で見入っていた。
2年の大宮暉子さん(14)は「今後、地震に関するイベントがあれば参加し、得られたことを発信したい」と意欲を見せ、2年の竹山葵さん(14)は「地震当時の記憶は少ないが、人の温かみや優しさが印象に残っている。日常生活で自分ができることをしたい」と話した。