北海道エアポート 新千歳発着の国際貨物便で着陸料や停留料を免除

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  • 2020年6月22日

  北海道エアポート(千歳市、HAP)は、6、7の両月、新千歳空港を発着する国際貨物便を対象に、着陸料、停留料などを免除すると発表した。国際線では新型コロナウイルスの感染拡大の影響で旅客便の運航がないことから、貨物輸送にも支障が出ており、物流、航空路線の維持と本道経済の活性化につなげる。

   対象は貨物輸送を目的に新千歳を発着する国際便で、有償旅客を乗せていないことが条件。機材の重量などに応じて航空各社が支払う着陸料と停留料、貨物の重量に応じた保安料の100%相当額を補助する。

   1便当たり、40万円程度の免除を想定。同社は総額1000万円の予算を計上し、上限に達し次第、補助を終了する。

   新千歳空港は国際貨物定期便の路線がなく、貨物は旅客便の貨物スペースに搭載して空輸している。このため、新型コロナの影響で国際線は3月下旬から運航がなく、航空貨物スペースが不足し輸送に支障が出ていた。

   函館税関千歳税関支署が発表した4月の新千歳空港の貿易概況(速報値)によると、輸出入総額は前年同月比70・6%減の12億円。新千歳で通関する貨物は羽田や成田を経由しており、輸送コストと時間がかさんでいる。

   免除措置は北海道と海外を結ぶ貨物便の運航を促し、道産食材の輸出による本道経済の活性化、航空路線の維持を図るのが狙い。

   適用第1弾は、今月12日から7月15日に週3往復で運航する香港航空の臨時貨物便。香港航空は道産の活ホタテを中心とした海産物を香港に輸送する。HAPによると、他にも貨物便の運航を検討する航空会社が数社あるという。同社広報は「航空便の運航促進を通じ、地域経済に貢献したい」としている。

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