苫小牧造園協同組合、苫小牧市、胆振総合振興局森林室は9、10の両日、2018年9月に起きた胆振東部地震で被災した厚真、安平、むかわの3町に、市内の公園樹や街路樹を製材し、市民の協力で完成させた木製ブロックを寄贈した。10日に安平町の認定こども園で贈呈式が行われ、同組合の及川秀直専務理事から代表児童に手渡された。
身近な木材を通して3町の子どもたちを元気づけ、復興を応援する取り組み。被災地でさまざまな木育活動を展開する北海道森と緑の会(札幌市)から支援を受けた。製材はいずれも厚真町内の大浦木工場などが手掛けている。
ブロックは縦14センチ、横5・5センチ、厚さ2センチの直方体。アオダモ、ハルニレ、ヤチダモ、イヌエンジュの4種類を使った。市内で整備した街路樹などを再利用したもので、同組合が指定管理する市サンガーデンなどで来館者1000人ほどがやすり掛けで協力し、2400枚を用意した。
ブロックは厚真町のスポーツセンターや安平、むかわ町内の児童センターなどでそれぞれ活用される。このうちはやきた子ども園では、早来地区児童センターに通う子どもたちが早速ブロックを積み上げてタワーを作ったり、崩したりして楽しんでいた。早来小学校5年の且見遙さん(10)は「積み木などをして遊びたい。楽しい」と笑顔を見せた。
ブロックは2月末に完成していたが、新型コロナウイルスの流行により寄贈の時期が遅れた。及川専務理事は「木のぬくもりを肌で感じ、親しみや感性を養ってもらえたら。今後もこういった取り組みを大事にしていきたい」と話していた。