苫小牧署によると、4月16日から5月13日までの期間中、飲酒運転による検挙件数が前年同期比2件増の7件となった。新型コロナウイルス感染拡大防止で緊急事態宣言が全国に拡大され外出自粛が始まった期間で、自宅での飲酒機会が増えたことが背景にあるとみられる。交通第1課の梶貴晶課長は「昨年のこの時期も高い水準にあったが、今年はさらに上回っている」として危機感を強め、取り締まり強化を進める考えだ。
新型コロナに伴う外出自粛で最近、自宅で飲酒する人が増加中。同署の調べによると、アルコールなどを買い足そうと酔ったまま車で買い物などに出掛け、事故を起こしたり、取り締まりで摘発されたりする傾向が目立つという。
道路交通法では飲酒運転をすると、最も重い「酒酔い運転」の場合で5年以上の懲役または100万円以下の罰金、違反点35点で免許取り消しなどの処分が下される。車両や酒類の提供者や車両の同乗者も罰せられる。
梶課長は、飲酒運転が原因で死亡交通事故が起きている現状を厳しく指摘。「被害者、加害者双方を不幸にする飲酒運転は絶対にせず、家族や友人など周囲にいる人も未然に止めてほしい」と訴えている。