テレビにはいろいろな映像が現れる。新型コロナウイルスに関する世界各地の報道を読み、テレビで見ながら自分はどんな国に住みたいのかを考える。
先進国も含めて、外出の自粛や禁止を打ち出している国が多い。それをどう徹底するか。ある国の映像では、警察官や軍人が屋外に出ている人々を細い棒のような物で何度も打ち付けていた。警官の隊列が繁華街を巡り、高額の罰金を科している国も。東京から茨城県までパチンコに出掛け「ストレスがたまるから」と話す男性や、混雑する商店街で「このくらいなら」と照れ笑いする女性。「家にいてもすることがないから」と、特に悪びれるふうのない女性も。これは、日本の首都圏の映像。
政治家も映る。抱く理想や高貴な哲学、志の高さが言葉の端々に現れる人もいれば、その逆の人もいる。感染の予測が次々に外れて「中国のせいだ。WHO(世界保健機関)は中国寄りだ」と当たり散らしているのは、一番が大好きな国の大統領。感染者数と死亡者数は、世界一になったようだ。
わが日本の宰相には、打ち出した緊急事態宣言や支援対策に「遅過ぎた。効果がない」という批判が相次ぎ、世論調査の数値も良くない。与党からの見直し申し入れの報道もあった。きょうの朝刊には「世界恐慌以来 最悪の不況」「JR北海道一時帰休へ」の大見出し。危機感と平穏の不思議な混在。この国は、どんな国。(水)