伝統的な釣法、効果抜群 マグロの刺し身でニジマス

  • 釣り
  • 2019年10月10日
20センチと25センチのニジマス
20センチと25センチのニジマス
餌のマグロの刺し身
餌のマグロの刺し身

  本紙取材班は9月29日、日高管内のU川でマグロの刺し身を餌にニジマスを釣った。海で泳ぐマグロを餌に河川でニジマスを釣るのは不思議に思えるが、昔から釣り人の間に伝わる伝統的な釣法。効果抜群で、当たりが連発した。

   U川には午前11時ごろ到着。大型のニジマスが釣れる河川で取材班は昨年10月、50センチオーバーと思われる大物を掛けたが、糸を切られる失態を演じた場所でもある。今回は、大物に狙いを絞って道具を入念に準備した。さおはスウェーデンABU社のマッチロッド12フィート。西洋式の淡水用浮き釣りざおでリールを取り付けられるのが特徴だ。リールの巻き上げ力が大物を寄せることを期待した。

   リールは同じくABU社の507を装着し道糸3・5号に針素2号、大型のニジマス針と特大の重りを使用した。ナツメ形の中通し浮きを目印代わりに付けた。餌は冷凍マグロの刺し身。スーパーで購入したものをナイフで2センチ角ほどに切って使った。大型のニジマスは、なぜかマグロの刺し身を好むと言われている。ブドウ虫やイクラなどの餌に飽きた老練なニジマスを誘い出すのに効果的だ。

   昨年、大物に逃げられた川の深みの前に立つ。マグロ餌を付けた仕掛けを流れに投入すると1投目から当たり。グイグイとマグロの餌を引っ張る手応え、しばらく待つとモグモグとマグロを魚がそしゃくする感覚がさおを通じて伝わってきた。

   タイミングよく合わせを入れると、魚は大暴れ。川の下流に向かって走り出した。リールを巻いて寄せにかかる。浮き上がった魚体を見ると、銀色に輝く50センチオーバーのニジマスだ。「こいつは頂いた」と思い、リールをさらに巻くとニジマスは最後まで暴れて抵抗を見せる。バシャッと水音がしたかと思うと針が外れた。ああ残念、せっかくの大物を逃がしてしまった。

   その後、同じポイントで粘り20センチと25センチのニジマスを釣り上げた。大物は釣り逃がしたもののマグロ餌の効果を実感した釣行だった。(澁)

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