シーズンの幕開けとなる河渕杯の決勝は苫小牧勢同士の対決となった。手に汗握る展開となったが、終盤に道路建設ペリグリンが2点を挙げて勝利した。DF水橋優花主将は「チーム全体で体を張って守り抜くことができた。一人一人がそれぞれの役割を理解しプレーできた結果」と振り返った。
拮抗していた試合は第2ピリオド以降、徐々に流れが傾く。道路建設は反則による退場が相次ぎ、人数が3対5という不利のピンチを2度迎えた。GK増原海夕を中心にゴールを死守し、結局トヨタは好機を生かせなかった。
そして第3ピリオド、道路建設が4対5と数的不利のキルプレーの状況下で、8月のU―18(18歳以下)ジャパンチャレンジカップに日本代表で活躍を見せたFW輪島夢叶がトヨタのディフェンスの隙を突いて放ったシュートはゴールネットへ突き刺さり、待望の先制点をもたらした。得点後、チームメートと喜びを爆発させた輪島は「何とか優勝したいという気持ちでやっていたので決められて本当によかった」と声を弾ませた。
さらに試合終了間際、再び輪島が一人で相手ゴールに切り込んで得点を決め、優勝の立役者となった。
準優勝に終わったトヨタの藤本もえこ主将は試合後「スコアリングチャンスを決められないことなど課題は山積み。メンタルを強く持ちまた勝てるようにやっていく」と悔しさをにじませた。
女子アイスホッケーは今月末の苫小牧民報杯、10月スタートの日本リーグなど続く。道路建設とトヨタの2チームのみとなった苫小牧の女子アイスホッケーチーム同士、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら高みを目指す。今季、道路建設ペリグリンの指揮官となった寺尾幸也新監督は「準決勝もGWSまでもつれ、タフな試合が続いたが選手たちはよく頑張った」とたたえ、「心技体を鍛え上げ国内全大会制覇を目指す」と意気込んだ。