厚真 復興へ希望の灯

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  • 2019年9月9日
キャンドルをともし、犠牲者へ祈りをささげた参加者

  厚真町災害ボランティアセンターは、昨年9月の胆振東部地震発生から1年を迎えた6日、震災で犠牲になった人たちに哀悼の意をささげる「メモリアルキャンドル」を行った。町社会福祉協議会の職員、同センターに登録するメンバーら30人ほどが復興の思いを込めたオリジナルのキャンドルに希望の明かりをともした。

   東日本大震災で支援を受けた北海道への恩返しにと、仙台市でキャンドルナイトやキャンドル作りのワークショップを展開する「Lamp of Hope(ランプ・オブ・ホープ)」が手作りキャンドルと「一緒に頑張りましょう」「元気を出してください」とのメッセージを寄せた。代表して現地入りしたフラワースタイリストの栗林ゆかさん(48)は「自分たちの取り組みとして、人の温かな気持ちを届けたかった。前を向いてもらえたら」と被災地への思いを話した。

   セレモニーには苫小牧や札幌、岩見沢、釧路などからも参加があった。約70個のキャンドルに火をともした後、犠牲者の冥福を祈って黙とう。ボランティアメンバーとして活動している札幌市在住の高校1年生、田窪哲聖さん(16)は「地震は自然が相手なのでいつ来るか分からないが、できるだけ早く駆け付けて被災地を助けていけたら」と意欲を口にした。

   町社協の山野下誠主幹(48)は「住んでいる地域も職業も違う人たちが厚真のことを気に掛けてくれて、駆け付けてくれた。ありがたいですね」と目を細め、松田敏彦事務局長(63)は「この1年間、いろいろな出会いがあった。町民が寄り添い、支え合っていけるような町になるよう努めていきたい」と気持ちを新たにしていた。

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