安平遠浅小学校(柿崎秀顕校長)は5日、開校120周年に合わせた記念集会と植樹を行った。児童や教職員、地域住民らが節目を祝うとともに今後への思いを新たにした。
同校は1899(明治32)年4月に遠浅特別教授場として開校。2年後に遠浅簡易教育所、さらに3年後に遠浅尋常小とそれぞれ改称が続き、1954(昭和29)年に村名変更により早来村遠浅小に。57(同32)年に町政施行により早来町遠浅小、2006年に町の合併により安平町遠浅小となった。
同校では今回、式典という形を取らず記念集会として開催。冒頭であいさつした柿崎校長は児童に向けて、「これを一つの区切りとして121年に向けて一歩を踏み出して」と呼び掛けた。この後の集会では、安平町教育委員会の鍋嶋貴之学芸員(25)が講師を務め、遠浅小は、120年ほど前にこの地区に住んでいた住民たちの寄付によって開校したエピソードや当時の暮らし、かつての木造校舎の写真や教科書などを紹介。最も多い時には、227人の児童がいたことなども説明した。
植樹は株式会社苫東(苫小牧市柏原)の伊藤邦宏社長らが来校して行われ、児童たちは寄贈を受けた15本のハスカップの木それぞれにオリジナルの名前を付け、校内グラウンド横で植えた。児童を代表した6年生の高橋優奈さん(11)は「頂いたハスカップの木は全校みんなで大切にする。私たちと一緒に成長していくのが楽しみ」と謝辞を述べた。
5年生の木村陽杜君(11)は「120周年の時の5年生でよかったなと思う。来年、いっぱいハスカップが実ってほしい」と話していた。