厚真町の上厚真小学校(井内宏磨校長)は4日、胆振東部地震から1年を前に、地震を想定した避難訓練と専門の講師を招いての防災教室を行った。児童たちは発災時の行動や、もしもの時の備えについて、より認識を深めた。
避難訓練は、町内で大きな地震が発生した―と想定して行った。児童は机の下に身を隠し、身の安全を確保。その後、教職員の指示に従い、防災頭巾をかぶって体育館に速やかに避難するまでの一連の流れを演習した。井内校長は「しっかりできていたと思います」と講評し、地震が起きた際に緊張や焦りを和らげる深呼吸などをアドバイスしていた。
また5、6年生を対象にした防災教室では、兵庫県立大学教授の冨永良喜さんと東北大学助教の定池祐季さんが講師を務め、心のケアや防災について学習。冨永さんは緊張や焦りについて、試合やテストの直前に置き換えて深呼吸やリラックスする体操などを説明したほか、「思い出してつらい時は誰かに聞いてもらう」といった方法を助言した。
定池さんは、自身が子供の頃に奥尻島で被災した経験を踏まえ、▽重たいものは低い場所に置く▽家の人が数日過ごせる量の食料や水を用意しておく▽連絡をどう取り合うか▽どこに避難するか―など自宅でもできる備えについて講話。児童からは「落ち着いて行動する方法について学べた」「教わったことを試してみたい」「家で早速実践したい」といった声が出ていた。