白老町長の戸田安彦氏(50)は30日、町役場で記者会見を開き、任期満了に伴う町長選(10月15日告示、20日投開票)への3選出馬を表明した。民族共生象徴空間(ウポポイ)を生かした地域振興や町立国保病院改築など、山積する行政課題に引き続き対応していく意欲を示した。今回の町長選への出馬表明は、戸田氏が初めて。
戸田氏は出馬理由について、後援会からの要請に加えて「財政健全化プランはまだ途中。ウポポイの開設も控え、やり残していることがあるため」と説明。2期目の公約達成率は97・6%で「一つ達成していないのが町立病院改築」と述べ、改築問題を最大の懸案事項として取り組みを継続する姿勢を示した。
来年4月開業のウポポイに関しては「さらに周辺整備が必要で、観光客を町内に周遊させる仕組みもつくりたい」とした一方、「これまでの事業はどうしてもウポポイ関連に傾注する格好だったが、これからは町民生活の向上にも力を入れていきたい」と意気込んだ。
2期8年の自己評価については「財政健全化の取り組みで地方債残高を約78億円減少させ、各種財政指数も大幅に改善させるなど、将来のまちづくりに必要な財政基盤を固めた」と強調。しかし、「課題はまだまだあり、一つ一つ解決していきたい」と述べた。
3期目の公約は9月中旬までに作り、事務所開きも同時期を予定している。
戸田氏は新人同士の一騎打ちとなった2011年の町長選で初当選。15年選挙では無投票当選した。