「緊張感をもって任務」 空自2空団司令 寺サキ空将補

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  • 2019年8月27日
千歳基地での勤務を振り返る寺サキ空将補

  航空自衛隊の第2航空団司令兼千歳基地司令の寺サキ隆行空将補(51)が離任に当たって記者会見を行った。北朝鮮によるミサイル発射や胆振東部地震を受けた被災地支援などを振り返りつつ、2年間の千歳勤務を「まちの皆さんと行事などで交流できた。いい経験です」と笑顔で回顧した。

   2018年度は全国で999回のスクランブル(緊急発進)があり、ロシア機の接近は343回。このうち6~7割は千歳基地が担った。一昨年9月には北朝鮮が発射したミサイルが本道上空を通過。一連の対応に「北の空は緊張感をもって常にやらなければならないと感じた」と強調する。

   また胆振東部地震では陸自第7師団と協力して人命救助、道路の啓開、給水や給食などで支援。「『困っている人を助けたい』という隊員たちの目が印象的で、使命感が高まったと思う」と振り返った。

   市民納涼盆踊りといった市民と交流する地域イベントにも基地ぐるみで参加し、まちと自衛隊の共存共栄を実感。「夏はゴルフ、冬はノルディックスキーを満喫しました」と思い出を語る。

   23日からは福岡県春日基地に所在する西部航空方面隊副司令官として勤務。北から南への異動に「これからは中国を見据えた対応をしなければ。より気を引き締めて守りを固めたい」と力を込めた。

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