厚真町の林業従事者でつくる一般社団法人「ATSUMANOKI(アツマノキ)96」と東武トップツアーズ(東京)などが連携し、同町の冬の魅力を伝えるモニターツアーを23~26日、町周辺で催行した。東京から3組5人が参加し、町産木材を加工してスノーボードに似た「雪板」を作ったほか、製材工場を見学した。
参加者は、23日に新千歳空港に到着後、オリエンテーションを受け、24日までの2日間で自分だけの雪板を作った。26日はむかわ町穂別の雪山で約1時間、雪板で滑走を体験した。東京都目黒区から家族4人で参加した小学2年の鈴木瑛太君(8)は「北海道に初めて来た。雪板で滑るのが楽しかった」と笑顔を見せた。
モニターツアーは、厚真町の冬の観光資源を創出するのが目的。町内で雪山での伐採や馬搬、製材が行われていることから、林業の現場を見学しながら、森の役割や木材を活用する大切さを学ぶ内容とした。
プランのアドバイスのため同行した東京山側DMC(東京)のアドベンチャートラベル事業責任者、師岡龍也さん(32)は「厚真は面白い人が多く、チームとなって北海道ならではのアクティビティーを活用したツアーを開催した」と評価。町の観光発展のためには「まず交通のインフラ整備が必要」と助言した。
アツマノキ96の坂野昇平理事(31)は「参加者に(地元の)林業を知ってもらい、雪板での滑りを楽しんでもらった。今後、短期間のツアーや夏の開催も検討したい」と話した。