東日本大震災で起きた東京電力福島第1原発の事故により旧警戒区域内になった牧場で、牛の世話を続ける男性を主人公にした絵本「希望の牧場」の挿絵原画展が27日まで、白老町大町3の書店またたび文庫で開かれている。
会場には、絵本画家吉田尚令さん(54)による原画やラフ画、シナリオ草稿、構成案など計46点が並んでいる。文章は直木賞作家森絵都さん(56)が手掛け、2014年に岩崎書店から発行された。
森さんは、牧場を手伝いながら執筆したという。未曽有の地震と津波、原発事故が襲った東日本大震災から3月で丸14年。羽地さんは1場面に12枚もの描き直しがあったことに触れ「牛と向き合う表情など、考え抜かれた強い思いによって生まれた作品だと改めて感じた。作者の意図を考えながら見に来てほしい」と鑑賞を呼び掛ける。入場無料。
正午~午後5時。23日は休み。絵本は販売もしている。