今季は釣果にむらが目立つ苫小牧港・西港のアナゴ(ハモ)。例年だといま頃が最盛期で良型がコンスタントに釣れるはずだが、小型が多く、釣れたり釣れなかったり。晩秋にかけての本番モードを期待したい。
人気ポイントはフェリーターミナルに隣接する入船公園。この辺りはアナゴ、カレイ、アブラコ(アイナメ)の好ポイント。100メートルほど投げると水路の最深部に届く上、正面に港口があるため潮通しがいい。9月下旬の夕方、公園内は投げやルアー、サビキで多数が釣り座を構えていた。
次にキラキラ公園はこの日、ルアーや投げ釣りが3組。公園の西側駐車場から150メートルほど歩いた辺りで、投げの釣り座を仕立てている人に声を掛けると、カレイとアナゴ狙いだった。さおは午後6時に2本セット。30分ほどたって反応はなく、ちょうど餌を替えるタイミングという。
釣り人は苫小牧市内の50代の男性で、同公園での釣りは今季初。初め入船公園に向かったが、お気に入りのポイントに先客がいたため、釣り人の少ないキラキラ公園に入った。
餌交換から10分後、話を聞いていた最中に魚信が来た。さお先が2度、深くお辞儀したところで大きく合わせを入れた。リールを巻くと、バシャ、バシャと水面で暴れる音とともに、アナゴが魚体を盛んにくねらせて姿を見せた。
釣り倶楽部担当が手尺で測ると60センチ弱の良型。男性は「キラキラ公園前の水路は入船公園より浅いので、正直どうかと思っていました」と言い、いかにもうれしそう。直後に別のさおにも魚信。上げると50センチだった。その後も魚信は何度かあったものの魚は乗らず、男性は午後9時すぎに終了したという。西港は今季”えんぴつサイズ”が濃く、小さ過ぎて針掛かりしなかったのかもしれない。餌は塩イソメとサバ。2匹はそれぞれの餌に付いた。
男性の仕掛けは自作の胴突き型。集魚効果を期待して発光材を仕掛けの幹糸に付けていた。針はカレイ針13号。アナゴは掛かると長い体をよじって暴れるため、仕掛けが絡まりやすい。男性は、先端によりもどし付きのとんぼピンを使って糸絡みを防いでいた。
苫小牧港のアナゴは東西港ともに11月までが釣期。例年は季節が進むにつれて大型が釣れだす。