グローバル化が加速する現代社会において、世界で活躍できる「人財」の育成は喫緊の課題です。単に知識を詰め込むだけでなく、多様な価値観を理解し、自ら考え行動できる人財が求められています。
異なる文化やバックグラウンドを持つ人々が集まることで、新たなアイデアが生まれ、イノベーションが加速します。グローバルな舞台で活躍できる人財を育成することで、日本の国際競争力を強化できます。そのためにも英語教育、プログラミング教育、探究学習など、未来を生き抜くためのスキルを育む教育の充実が求められます。
さらには、海外留学、ホームステイ、国際交流プログラムなど、異文化理解を深める機会を提供する必要もあります。その土台をつくるためにも学校や地域社会において、多様な価値観を認め合い、尊重し合う環境を醸成することが非常に重要だと考えます。例えばボランティア活動や地域活動への参加を通して、社会に対する責任感と貢献意欲を育むこともできると考えます。
しかし、それらを実現するためには幾つもの課題が存在します。経済的、あるいは距離的な理由による留学や国際交流の機会の不平等、都市部と地方部、公立学校と私立学校における教育の質の差などを解消する必要があります。世界に羽ばたく青少年の育成は、一朝一夕にできるものではありません。教育現場、社会全体、そして政府が連携し、長期的な視点を持って取り組む必要があります。多様な才能を育み、未来を創るため、私たち一人ひとりができることから始めたいと思います。
(蒲原水産社長・白老)