日本国際博覧会協会は3日、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」活用に関する検討会を国や大阪府・市、経済界と開いた。府・市は、北東の200メートルか海側の350メートルを残す案を提唱。出席者から保存の方向に異論は出なかったが、閉幕後に残す部分や費用負担の在り方は結論を持ち越した。
万博の跡地利用に関し、北東200メートル部分を「人が上れる」現在の形状で残す計画を提案するよう府・市が事業者に求める。これが実現しなかった場合の「プランB」として、海側600メートルのうち350メートルを残す案も示した。
協会は「原形をとどめた形で残置することは望ましい」と指摘。海側を残す場合は23日の理事会までに管理主体などを決めるよう求めた。吉村洋文知事は大阪市で記者団に「もう少し時間をかけて議論すればいいのではないか」と語った。