釧路管内の弟子屈町振興公社(吉備津民夫社長)は、川湯温泉の天然成分が固まった「湯の花」をガラスに混ぜ合わせた工芸品「ユノハナガラス硫黄山」の販売を始めた。どれも形が違う一点物で、美しい琥珀(こはく)色が特徴的。川湯温泉の源泉、アトサヌプリ(硫黄山)の麓にある「硫黄山MOKMOKベース」のみで取り扱っている。
ユノハナガラスは廃材を再利用したガラスに川湯温泉産の湯の花を混ぜて加工した工芸品で、同町の一般社団法人「TESHI―COLOR」と網走市の「流氷硝子館」が共同開発した。2021年から皿やグラス、アクセサリーなどが販売されている。
硫黄山MOKMOKベースには、観光客から「硫黄を持ち帰りたい」という声が多数寄せられていたが、国立公園のため硫黄山での採取は不可能。そこで、代わりに持ち帰れる商品としてユノハナガラスに着目し、新商品を開発した。昨年冬に試験販売し、今回からMOKMOKベース限定品として本格的に販売を開始した。
硫黄山の荒々しい岩肌をイメージし、ガラス職人が一つ一つ手作りした。町振興公社の新田英理沙さんは「持ち帰るのにちょうどいいサイズ。硫黄山に来た思い出として、お土産にどうぞ」と話している。価格は1320円。
荒々しくも美しい岩肌のような「ユノハナガラス硫黄山」