日本脳卒中データバンク(JSDB)のデータを解析したところ、標準的な体重の人に比べ、低体重の人は脳卒中の経過が不良となるリスクが高かったと、国立循環器病研究センターなどの研究グループが発表した。
研究グループは、2006~20年にJSDBに登録され、入院した脳卒中患者(脳梗塞4万3668人、脳出血9741人、くも膜下出血2821人)を、体格指数(BMI)で(1)18・5未満(低体重)(2)18・5~23未満(正常)(3)23~25未満(過体重)(4)25~30未満(1度肥満)(5)30以上(2度肥満)―に分類。退院時の経過との関連を検討した。
その結果、(2)に比べ、(1)は脳梗塞および脳出血による入院後、介護が必要になる、または死亡するリスクが高かった。一方、(3)は脳梗塞全体で経過が良く、脳梗塞の種類別に見ると、細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」で特に良好だった。(5)は太い血管が詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」後の経過が不良だった。
(メディカルトリビューン=時事)