宙に舞(ま)う真っ赤なトマトと全身トマトまみれの人々。これは、南米コロンビア中部のボヤカ県のスタマルチャンという町で行われた、毎年恒例(こうれい)のトマト投げ祭り「トマティーナ」です。使うのは売れ残りや食用に使えなかった36トンものトマトです。
トマティーナは、1945年ごろにスペイン東部の町ブニョールで始まったとされます。ここから着想を得て、コロンビアやコスタリカなど中南米の国々でも同様のイベントが開かれるようになりました。
ボヤカ県では、トマト栽培(さいばい)の農業技術や知識が受け継(つ)がれていくことを祝い、農家の人たちの間で始まったそうです。今では世界中から2万人以上が訪(おとず)れるようになり、会場は熱気に包まれます。