土曜・日曜と祝日に開放される苫小牧港・東港の有料釣り施設「一本防波堤」は15日、カレイ、サクラマス、アブラコの大物が連発した。中でも注目の釣果はババガレイ(ナメタガレイ)の57センチ。開放3季目で初めての釣果だ。もともと実績のあったエリアだけに、「釣れないわけがないと思っていた。今後に期待したい」と関係者は大喜びだ。
ババガレイは投げ釣りの釣り人が上げた。アブラコを狙った「ちょい投げ」のさおに掛かった。ババガレイは砂地のある根周りに着くため、アブラコのポイントとかぶる。東港区は、一本防波堤が閉鎖される以前の十数年前までは実績があったが、以降はあまり情報がない。ババガレイと知らなかった当の釣り人は、食べ方や高級魚の説明を受けて想定外の大物に喜んだ。
一本防波堤はコンクリート製の大型ケーソン(箱)をつなげた構造。ケーソンは、海底に捨て石を積み上げて造成した数十メートルの幅の基礎マウンドに乗っている。この捨て石の流出を防ぐために海底にはコンクリートブロックがマウンドを覆うように並べられている。魚の格好のすみかとなり、足元でこそ根魚やババガレイが釣れる理由の一つ。餌はイソメがお薦めだ。
16日は悪天候だったため、土・日の釣果はほとんどが15日分。ババガレイの他に60センチのサクラマス、アブラコ50センチ、クロソイ44センチと大物が連発した。サクラマスも体高のある「板マス」級で、重量感のあるコンディションの良好な個体。この日は防波堤の中間ポイントで群れていたという。
運営する苫小牧港釣り文化振興協会は「これからはヒラメに期待したい。ババガレイにもトライしてもらえれば」と話している。(写真は協会提供)