ホームレスの人は一般住民と比べ、認知症の有病率が高く、特に55~64歳と比較的早期に発症する人の割合が多いことが分かったと、カナダの研究グループが発表した。
研究グループは、2019年にカナダの医療機関を受診した45歳以上の患者のデータを分析。ホームレスと判定された1万2863人、低所得地域の住民(47万5544人)、一般の住民(227万3068人)における年齢・男女別の認知症有病率を比較した。
その結果、1000人当たりの認知症がある人の割合は、一般住民の51.0人、低所得住民の62.6人に比べ、ホームレスの人では68.7人と高かった。年齢別に見ると、特に55~64歳の早期発症者でグループ間の差が大きく、ホームレスの認知症有病率は、女性で一般住民の4.78倍、低所得住民の3.45倍、男性でそれぞれ5.00倍、3.39倍だった。
(メディカルトリビューン=時事)