奥歯のかみ合わせ悪化 歯を失うリスクに

  • ニュース, 医療のお話
  • 2024年9月10日
奥歯のかみ合わせ悪化 歯を失うリスクに

  75歳以上の後期高齢者を対象とした大規模研究から、奥歯のかみ合わせの悪化が、歯の喪失と強く関連することが分かったと、大阪大大学院などの研究グループが発表した。

   研究グループは、2018~22年に大阪府の後期高齢者歯科健康診査を受けた9万4422人を、歯の残存状況から(1)奥歯にかみ合う部分が4カ所ある(2)奥歯の1~3カ所または前歯のみかみ合う(3)かみ合う部分がない―など10のグループに分け、歯の喪失との関係を検討した。

   平均2.2年の観察期間中に3万1008人が1本以上歯を失った。口の中の衛生状態などを調整して解析した結果、奥歯のかみ合う部分が少なくなるほど歯を失うリスクは高まり、前歯のみかみ合うグループで最も高くなった。このグループは、特に後方より前方の歯を失う危険性が高かった。

   研究グループは「奥歯は残っている歯を守るためにも重要」と述べている。

  (メディカルトリビューン=時事)

過去30日間の紙面が閲覧可能です。