乳製品の摂取により、健康に好影響を及ぼすとされる「奇数脂肪酸」の血中濃度が高まる可能性が示されたと、東北大などの研究グループが発表した。
奇数脂肪酸とは脂質の一種で、脂肪酸を構成する炭素原子の数が奇数のものを指す。主に牛や羊などの乳製品に含まれ、近年、糖尿病や心血管疾患、心不全などのリスク軽減との関連が報告されている。
研究グループは、東北地方在住の4032人を対象に、15種の食品(肉類、魚介類、野菜、乳製品など)の平均摂取量と439種の血中脂質濃度との関連を解析した。
その結果、乳製品の摂取量と奇数脂肪酸の一種「ヘプタデカン酸」の血中濃度に関連が示された。また、菓子類の摂取量が増えるとオメガ3脂肪酸の濃度が低下し、オメガ6脂肪酸濃度は高まることも分かった。
研究グループは「食習慣の血中脂質濃度への影響を考える上で有益な結果」と述べている。
(メディカルトリビューン=時事)