機能性表示食品 臨床試験結果と一部広告に矛盾

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  • 2024年4月11日
機能性表示食品 臨床試験結果と一部広告に矛盾

  機能性表示食品を届け出る際に行われた臨床試験結果と、それを基に作成された論文や広告の一部内容に矛盾があり、商品を過度に優良と誤認させる要素が含まれていたと、国保旭中央病院(千葉県旭市)などの研究グループが発表した。

   国の審査と許可が必要な特定保健用食品(トクホ)と異なり、機能性表示食品は発売前に安全性や機能性の根拠となる情報を消費者庁に届け出ることで、「おなかの調子を整える」などの健康の維持や増進に役立つ事柄を事業者の責任で商品に表示することができる。

   研究グループは臨床試験の登録データから、機能性表示食品に関する試験の結果を報告した論文32件、試験結果に基づき販売された商品の報道発表と広告計11件を特定した。

   研究の質と広告内容などを分析したところ、論文の8割超、新聞発表と広告の7割超で、試験結果と解釈が一致していないことが分かった。研究グループは「消費者に誤解を与えないよう、国は機能性表示食品の規制を見直すべきだ」と提案している。

  (メディカルトリビューン=時事)

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