糖尿病患者の寿命が延びる傾向にあり、その伸び幅は一般人より大きいことが分かったと、日本糖尿病学会が発表した。
同学会は、全国の医療施設を対象にアンケートを実施。208施設から入手した2011~20年における糖尿病患者6万8555人、非糖尿病患者16万4621人の死因や平均寿命などに関するデータを解析し、糖尿病患者と非患者および一般人を比較した。
主な死因を見ると、糖尿病患者はそれ以外の患者に比べ、がんなどの悪性新生物と感染症の割合が多く、脳血管障害は少なかった。糖尿病患者の死亡時の平均年齢は男性74・4歳、女性77・3歳で、一般男性の平均寿命81・6歳、女性87・7歳よりも短かった。ただし、前回調査(01~10年)との比較では糖尿病の男性で3・0歳、女性で2・2歳延びており、同時期の一般人の伸び幅(それぞれ2・0歳、1・4歳)より大きかった。
(メディカルトリビューン=時事)