今季で現役引退を表明したレッドイーグルス北海道のＧＫ井上光明の引退セレモニーが２４日、苫小牧市のネピアアイスアリーナで行われた。井上は「たくさんの声援をくれたファンの皆さん、競技に出合わせてくれた両親、そばで支えてくれる家族やチームの関係者、仲間たち、すべてに感謝する。１５年のキャリアを誇りに思う」と語り、家族から花束の贈呈を受けた。

　 　「背が低いとＧＫはできない。東京出身の選手がプロになるのは無理だと言われ続けてきた」と振り返る井上。「アイスホッケーが大好き」という気持ちから競技を続けた。法政大を卒業後は「憧れだった東京の実業団チームからオファーをもらい、夢がかなった瞬間だったが、入団と同時にチームが消滅してしまい、中国という異国の地でキャリアがスタートすることとなった」と回顧した。

　 　たくさんの苦難を乗り越えて「レッドイーグルス北海道という素晴らしいチームのユニフォームを着て引退の日を迎えられたことを奇跡のように思う。多くの人の助力で、ここまでたどり着くことができた」と感謝を述べた。

　 　井上はこれまで、１５年のキャリアの中でリーグ制覇の経験がないことを挙げ、「チャンスが手に届くところにある。残された２週間、選手として最後の目標に向かい、全力で戦うので、最後まで応援してくれるとうれしい」と話した。