園地管理業務 一番の悩みはエゾシカのふん

  • 支笏湖日記, 特集
  • 2023年10月13日
園内に落ちたシカのふんなど清掃するスタッフ

  私たちが所属する自然公園財団支笏湖支部の仕事はビジターセンターの管理運営だけではなく、駐車場を含めた支笏湖温泉地区一帯の園地管理業務も行っています。駐車場施設利用料として皆さまから料金を頂き、それを元手に園地管理を行っております。皆さまのおかげで園地、トイレなどが維持されているのです。

   1日に3回のトイレ清掃は欠かせません。またその合間には、遊歩道の清掃、ごみ拾い、ベンチのペンキ塗りなどの他、危険木の伐採、落枝の回収、草刈り、落葉集め、駐車場のライン引き、グレーチング修理、側溝の泥上げ等々。日々このような業務を行いながら皆さまをお迎えしております。

   そんな中、支笏湖園地を歩くお客さまが自然と触れ合って、「キレイ!」と喜んでいる顔を見ると、こちらもうれしくなります。

   最近、一番の悩みは「エゾシカのふん」。園地のあちらこちらに落ちており、拾っても、拾っても減りません。毎夜毎朝エゾシカが園地を闊歩(かっぽ)しているのです。夏は湿った塊、春先やこれからは、水分の少ない草類をエサにするので丸いポロポロのもの。そんなふんが辺り一帯に散在しています。それが年々増えています。拾わなければ、広場を歩くお客さまの靴に付いてしまい、ビジターセンターの床にもふんの足跡スタンプが出来てしまいます。ごみ拾いと同時に行う「ふん拾い」は大事な業務です。

   毎年増え続けるエゾシカの落とし物と、うまく付き合えたら(回収できたら)いいなぁと思います。清掃スタッフは、ただ今、小さな熊手を利用して、この落とし物をかき集めています。同時に、要領よく回収できるようなオリジナルの道具を作ろうと思案中です。

   もしかしたら、画期的な「ふん取り器」が出来るかもしれません。

  (支笏湖ビジターセンター自然解説員 吉田香織)

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