健康に関する情報を理解、活用する力を表す「ヘルスリテラシー」が高い人ほど、市販薬の添付文書の理解度が高く、副作用発生時などに適切な行動が取れることが分かったと、筑波大の研究グループが発表した。
日本では、自発的な健康管理や病気の予防、医療費の適正化を目的に、市販薬で健康問題に対処する「セルフメディケーション」が推進されている。しかし、市販薬の不適切使用は健康を損なう恐れがある。研究グループは、2020年1~2月に関東地方の薬局で市販薬を購入した140人(平均年齢55・2歳)にアンケートを実施。ヘルスリテラシーや添付文書の理解度を評価し、両者の関連を検討した。
年齢や性別、学歴などの影響を除いて解析した結果、ヘルスリテラシーを評価するスコアが高い人ほど、添付文書の理解度を示す正答率が高かった。また、副作用が現れた際に医師や薬剤師に相談するなど、適切な行動を取る割合も多かった。
(メディカルトリビューン=時事)