うつ病患者では、精神疾患よりも糖尿病や心筋梗塞などの身体疾患で入院するリスクが高いことが分かったと、英国とフィンランドの共同研究グループが発表した。
研究グループは、英国の大規模研究に参加した男女13万652人(平均年齢63・3歳)と、フィンランドの10万9781人(同42歳)のデータを分析。5年間追跡調査し、うつ病の有無と77種類の疾患による入院リスクを比較した。
その結果、英国のデータでは、うつ病がない人に比べ、やや重度または重度のうつ病がある人は29種類の疾患による入院リスクが高く、フィンランドのデータでも、そのうちの25種の疾患でリスクの高さが示された。入院リスクが高かった病気は、睡眠障害、糖尿病、心筋梗塞や狭心症、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)、細菌感染症、腰痛、変形性関節症などだった。
(メディカルトリビューン=時事)