職場で差別を受ける頻度が多い人は、高血圧と診断されるリスクが高いと、米国の研究グループが発表した。
これまでの研究では、差別的な扱いによる社会心理的なストレスは、高血圧や脳卒中などのリスクに関連する可能性が指摘されていた。研究グループは、米国の中高年を対象とした研究の参加者で、もともと高血圧であると自己申告した人を除いた1246人を平均約8年間追跡し、職場での被差別の経験と高血圧との関連を調べた。
「他の人がやりたがらない仕事を与えられていると感じる」「同僚や上司から人種や性的な中傷または冗談を言われる」など6項目の質問への回答とその頻度で判定した。
解析の結果、319人が高血圧と診断され、差別的な扱いを受けた頻度が少ない人に比べ、多い人では高血圧の発症リスクが1・54倍高かった。
(メディカルトリビューン=時事)