処方薬の数 腰椎手術後は減少

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  • 2023年6月20日

  高齢者の処方薬は多くなりがちだが、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症患者を対象にした調査で、腰椎手術を受けた後は薬の数が減ることが分かったと、藤田医科大(愛知県豊明市)の研究グループが発表した。

   通常、1日当たりの処方薬が5~6剤になる場合を指す「ポリファーマシー(多剤併用)」。特に高齢者では、副作用や飲み間違いなどのリスクが問題視されている。中でも慢性的な腰痛がある腰部脊柱管狭窄症患者はポリファーマシーの割合が高いとみられるが、実態は明らかでない。

   研究グループは、2020年4月~21年3月に腰椎手術を受けた65歳以上の患者132人のうち、半年、1年後に外来受診した102人の内服薬の状況を調べた。

   手術前には68人(66・7%)の患者に6剤以上の薬が処方されていたが、術後1年で57人(55・9%)まで減少した。減った薬の内訳は痛み止めとそれに併せて処方される胃腸薬だった。

  (メディカルトリビューン=時事)

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