目の病気、加齢黄斑変性(AMD)のうち、日本人患者の2分の1から3分の1に見られるタイプの発症に関わる因子が明らかになったと、鳥取大の研究グループが発表した。
AMDは老化に伴って網膜の中央にある黄斑に異常が生じ、視力の低下などを引き起こす病気。幾つかのタイプがあり、日本人やアジア人に多い「パキコロイド血管新生黄斑症(PNV)」は、網膜に栄養を送る血管層が病的に厚くなる特徴がある。
研究グループはAMDの原因と治療法に関するこれまでの研究成果から、アレルギー性結膜炎などの悪化に関係するタンパク質「インターロイキン4(IL―4)」に着目。PNV患者75人、それ以外のAMD患者145人、健康な人150人の眼内のIL―4濃度を測定し比較した。
その結果、PNV患者はそうでない人と比べ、眼内IL―4濃度が高かった。また、IL―4濃度が高くなりやすい遺伝的特徴を持つ人は、PNVを発症しやすいことも分かった。
(メディカルトリビューン=時事)