コロナ「5類」に移行 医療提供 徐々に通常対応へ

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  • 2023年5月8日

  新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが8日、「2類相当」から「5類」へと引き下がった。医療提供はこれまでの限られた医療機関から、法律上は季節性インフルエンザと同様、どこでも受診が可能になった。ただ、当面は通常対応への移行期間で、幅広い施設の受け入れを目指す。発熱外来は「外来対応医療機関」と名前を変え、道ホームページによる公表は続くなど、東胆振でも外来、入院共にコロナ下とほぼ同様の対応を続けつつ、受け入れ体制を拡大していく。

  まずはかかりつけ医に相談

   発熱などの症状がある場合の対応について、苫小牧保健所は「かかりつけ医にまず相談を。かかりつけ医がないなど、どこに行ったらいいか分からない場合は、道のホームページ『外来対応医療機関』から選んで」と説明する。道は8日以降も24時間相談できる健康相談センター=フリーダイヤル(0120)501507=を設けており、「(当面)発熱外来がそのまま、数が増えていくイメージ」と説明する。

   東胆振1市4町では7日以前、発熱外来は33医療機関だったが、8日の5類移行に伴って外来対応医療機関も徐々に増やす。苫小牧保健所は「5類移行で『どこの医療機関でも診てください』が基本だが、『ホームページに出さないで』というところもある。掲載されていない医療機関で診てくれる場合もあるし、設備や人手面でどうしても診られないところもある。医療機関同士で調整してもらうことになる」と説明する。

  段階を踏み「本当の5類」へ

   苫小牧市医師会の沖一郎会長は「内科、小児科など発熱者を受け入れてきた全ての医療機関で対応していくことが基本」としつつ、国が医療提供体制は段階的移行の考え方を示していることを踏まえ「すぐに全てが5類と同じにはならない」と指摘。9月予定の診療報酬改定、年末年始の感染拡大防止を見据え「9月までに本当の5類と同じ対応になれば」と強調する。

   入院医療機関も9月末までに、入院可能な全医療機関で受け入れできるよう、病床の確保数を徐々に拡大する予定。東胆振では、重点医療機関を苫小牧市立病院、苫小牧日翔病院、王子総合病院、苫小牧東病院の四つを維持した上、8日からその他受け入れ医療機関を増やしていく流れ。苫小牧保健所は「重点ではなくても病室がある医療機関は、入院を必要とする方を受け入れてもらえるよう取り組む」と話している。

  13日からワクチン追加接種

   この他、5類移行に伴って保健所による健康観察や自宅療養セットの配布、道陽性者登録センターへの陽性者登録、検査キットの無料配送などの支援がなくなる。外来、入院の医療費はこれまで無料だったが自己負担となる。ワクチン接種は引き続き今年度末まで無料だが、年齢によって対応が異なる。市は13日から、65歳以上や基礎疾患がある人など重症化リスクのある約5万人を対象に、今年度分の追加接種を実施。9月からは5歳以上で改めて追加接種が始まる。

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