アイスホッケーアジアリーグのレッドイーグルス北海道で2023~24シーズンから指揮を執る荻野順二新監督(44)。前身の王子製紙アイスホッケー部時代から数えても、ゴールキーパー出身者が監督に就任するのは初めて。重責にも「不安はあるが、いろんな人の力を借りながらチームをつくり上げたい」と意気込んでいる。一問一答は次の通り。
―監督就任を告げられた時の率直な感想を。
17日に打診を受け、その日の夜に選手たちへ話をした。驚きながらも「やってやるぞ」という気持ちが強かった。
―初のGK出身監督ですね。
自分は大阪出身ということもあり、日の目を浴びるようなエリート街道を歩いてきたわけではない。価値観の違いも還元し、それがチームの色になるようチャレンジしたい。
―どんなチームにしたいか。
昨季達成できなかった、アジアリーグ制覇と全日本選手権優勝の2冠を達成するために、選手たちには自分たちで考える主体性と成長を求めたい。いくらプレーが良くても、人間性が伴わないといけない。人生は常に勉強だと思っている。自分も含めたクラブ全体でアスリートとしてだけでなく、人間としても成長しながらいいチームづくりをしていきたい。
―王子イーグルス時代から4季にわたりコーチを務めた。
選手時代に比べ、アイスホッケーへの見方が変わった。細かいポイントに注視したり、別角度から見られるようになった。加えて、今月上旬の男子日本代表合宿にアシスタントとして参加し、他チームのスタッフとも交流できた。自分の考えと照らし合わせて改善点を見つけるなど、新しい風を吹かせられたと思う。
―菅原宣宏前監督からはどんな引き継ぎがあったか。
「小川(勝也コーチ)と2人で考えて挑戦しながら、成功や失敗という結果に向き合って」とアドバイスをもらった。菅原さんがつくったチームの土台を引き継ぎながら、選手と共通認識をつくり、細かい点も徹底していきたい。
―ファンにメッセージを。
去年よりレベルアップしたチームにしたい。選手一人一人のプレーや表情、雰囲気まで見ながら応援してほしい。