むかわ町穂別博物館の特別顧問に1日付で就任した北海道大学総合博物館副館長の小林快次(よしつぐ)教授。町はハドロサウルス科の全身恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の発掘調査の指揮を執るなど世界をめぐって活躍する恐竜研究の第一人者を迎え入れることで、胆振東部地震からの復興や「恐竜ワールド構想」を強力に推し進める考え。6日に行われた委嘱状交付式では報道陣の質問に応じ、抱負などを語った。内容を紹介する。
―特別顧問の委嘱を受けて。
これまではマラソンで並走している感じだったが、二人三脚という形でようやくスタートラインに立つことができた。問題はこれからどうやって歩んでいくか、穂別博物館を盛り上げていくか、むかわ町を日本、世界の中心にできるかを皆さんと模索しながら考えていきたい。
カムイサウルスは唯一無二の世界に誇る恐竜化石。その魅力を一人でも多くの方に伝え、このむかわ町を盛り上げるために一緒に歩んでいきたい。
―特別顧問になったことで、どんなことができるか。
今までよりも(むかわ町と)密な関係になる。今までアドバイスはできていても、あくまでアドバイスという形で終わっていたが、特別顧問になることで実際に同じテーブルに座って、しっかりと議論ができる立場にさせてもらったと思っている。外部の人間だった者が内部の人間となって貢献できたら。
―穂別博物館の印象は。
町の規模としてはかなり科学的なクオリティーが高いし、実際に来て、見てもらえれば満足してもらえる中身。個人的に非常に楽しめるし、素晴らしい施設になっている。もともとアンモナイトやクビナガリュウなど海の動物を中心にした博物館なので、いかに恐竜コンテンツを加えていけるかが私の役割。うまく入れることで穂別博物館のクオリティーは上がるし、集客の向上にも、もっとつなげていけたら。
交通の便が良くないことはあるが、しっかりと博物館の魅力を上げることでカバーできるのでは。いかに私たちが演出できるかが課題だと思う。