安平町早来地区に1日、小中一貫の義務教育学校「早来学園」が開校し、図書室(通称まなびお図書室)がオープンした。町内の子ども連れやお年寄りらが早速利用してゆったりとした時間を過ごしたほか、恵庭市在住の小説家、高杉六花さんによるトークショー・サイン会も開かれ、開室に花を添えた。
同図書室は、子ども向けの絵本から一般向けの小説、雑誌まで幅広いジャンルの約5万冊を用意。月に1回、テーマを決めてお薦めの本を紹介する展示コーナーも設けている。
初日、キッズスペースでは子どもたちが楽しそうに絵本に見入る姿や一般の町民がテーブルでゆっくり読書をしたり、お気に入りの本を借りようとしたりして足を運んだ。町早来地区在住の80代女性は「(室内が)明るくて広い。年寄りにも本が取りやすく、椅子もたくさんある。休みながら本を読めるのでいいですね」と笑顔を見せた。
オープニングイベントとして開かれたトークショーでは、子どもから大人まで50人ほどが興味津々の様子で耳を傾けた。高杉さんは小説を書き始めたきっかけや最新刊「桧山先輩はわたしの〇〇!」(ポプラキミノベル)に込めた思い、編集の裏側などについて語ったほか、自身が30歳でデビューした経緯にも触れ、「何歳でも、母親(父親)になっても夢はかなうし、かなえていいんだよ」と呼び掛けた。「(夢を実現するには)実際に行動し、口に出してみること。わくわくしながら夢を思い描き、挑戦して」とメッセージを送った。
図書室の利用時間は、午前9時~午後9時。Wi―Fi(ワイファイ)機能や電源を完備し、パソコンの貸し出しやオフィスワークにも利用できる。