白老萩野小学校の澁谷吏樹丸(りきまる)教諭(44)は、児童の学力向上などに大きく貢献したと評価され、2022年度胆振管内教育実践表彰を受賞した。同校で24日、胆振教育局の針ケ谷一義局長から表彰状を受け取った。
同教育局は、管内教育の振興と充実のため、毎年度、学校教育や社会教育で優れた実践活動を推進する団体や個人を表彰している。22年度は、同管内の小学校で澁谷教諭を含む3人を表彰した。
澁谷教諭は、道教育委員会の21年度授業改善推進チーム事業で「先生の先生」とも言える授業改善推進教員として、苫小牧市の明野小学校、大成小学校、白老萩野小学校の3校で、算数科の授業改善や校内体制の確立に尽力。児童の学力向上に大きく貢献した。22年度には、萩野小の研修担当者として、白老町の学力向上策「白老町スタンダード」の具現化を進め、公開研究会による発信に取り組み、町内外の教育実践を推進したことが評価された。
澁谷教諭は「表彰は光栄であり、励みになる。周囲の支えがあって受けたもので自分一人だけの栄誉ではない」と静かに話す。同校には21年度に赴任。それまでは同教育局の指導主事を3年ほど務めていた。
板書、伝え方、振り返り、まとめへの導き方など、授業ごとに教員とチームで課題を共有し、子どもたちの学びにつながる取り組みを一歩一歩着実に進めてきた。
田村雅嘉校長は、澁谷教諭について「物腰が柔らかく、児童、教員への指導も優しく丁寧で慕われている。全幅の信頼を置いている」と太鼓判を押す。表彰式に同席した安藤尚志教育長は「白老教育界の大谷翔平だ」と期待を寄せ、針ケ谷局長は「教育行政の経験を生かしながら、実践を通して教育現場の改善に取り組んでこられた」と感謝していた。