厚真町放課後子ども教室の2022活動報告会が12日、町総合福祉センターで開かれた。事業を担当するスタッフがこれまでの活動などを振り返るとともに今後の展望を語った。
同教室は、町内の2小学校ごとに低学年と高学年に分けて開催。専任スタッフがそれぞれで週1回の遊びや自然体験を盛り込んださまざまなプログラムを実施して、児童の成長をサポートしている。また今年度はイベントでのお店体験で事前の準備から収益を出すまでの流れを学んだほか、防災学習も行った。
報告会では、同教室の事業を展開する「オフィスあっぷ・ろーど」の上道和恵代表が活動を紹介した。10年以上にわたって活動していく中で継続する難しさがあるというが、過去に参加していた子どもたちが「スタッフとして地元に帰ってきた」「成人式などで再会した時に、声を掛けてもらう機会が増えた」などのやりがいを紹介。地方発信で世の中の問題や地域の課題解決を目指す人が増えてきている▽田舎に住む子どもたちに多様な教育を提供しようとする動きは加速している―点も挙げた。
ただ、「いろんなものを取り入れることは子どもたちの姿を見えにくくしているのかも。社会の動きと厚真町のニーズは同じなのか」との疑問も指摘。「田舎だから何もないわけではない。あるものを生かし、足りないものを考えることが必要」と言い、地域の人や資源を活用することで「教室の枠組みを超えてできることが増えている」との成果も口にした。
報告会には、親子連れや教育関係者ら約30人が参加し、熱心に耳を傾けていた。