旭川大学の学生有志が企画した吹奏楽コンサート「音楽でつながろう厚真~希望~」が25日、厚真町総合福祉センターで開かれた。一般参加型の演出などを取り入れた町内外の吹奏楽団体の演奏や、人形劇団のユニークなパフォーマンスが披露され、足を運んだ約120人の町民は心温まるひとときを過ごした。
旭川大の学生らでつくる被災地応援ボランティアサークル「CROSS(クロス)」とクリスマス企画学生有志の会が、同大の学生が町内で調査実習やボランティア活動をしていることから主催した。
演奏では、厚真中学校吹奏楽部と厚真町民吹奏楽団が「シュガーソングとビターステップ」や「愛唄」、アニソンメドレーを披露。上川管内東川町の東川中学校吹奏楽部が迫力満点の演奏に加え、昨年ブームとなった「きつねダンス」を来場者と一緒に音楽に合わせて踊る場面を演出した。
3団体による合同演奏では、SEKAI NO OWARIの「RPG」の演奏や楽器紹介、子どもらに指揮者を体験してもらうサプライズを行った。東日本大震災復興ソング「花は咲く」では、東川中の演奏に厚真中の生徒や旭川大の学生が合唱で参加し、感動のフィナーレとなった。
コンサートの合間には、札幌市の人形劇団「ぱんたろん」が笑いに満ちた腹話術、人形劇で来場者を楽しませた。
指揮者体験をした上厚真小学校6年の館山太雪君(12)は「緊張したけれど楽しかった」と笑顔で振り返り、「演奏は迫力があったし(各演奏団体に)違いがあって良かった」と話した。
コンサートについて旭川大4年の若栗貴幸さん(22)は「厚真の方々にお世話になっており、在学中に実現させたかった。来場者が一緒に踊っているのを見てうれしくなった」と感慨深げに語り、「大きい音楽祭だったが、厚真の方も含め皆さんが協力してくれ、大きな学びを得た。卒業後も声が掛かった時には一緒に参加できたら」と話していた。