苫小牧市内の市場やスーパーは連日、年末年始の料理に使う食材を求め、買い出しに訪れる人らでにぎわいを見せている。
「味見して」「安くするよ」―。港町の海の駅ぷらっとみなと市場には29日、品定めする客に向けた店員の威勢の良い掛け声が響いていた。
市場内のカネコウ石垣水産では、定番のマグロや大ぶりのタコの足、苫小牧産のホッキ貝などが人気。円安や物価高で魚介類も高値傾向が続くが、石垣孝幸社長は「正月においしいものを食べてほしいので、買い求め安い値段設定に努めている」と語る。
家族と買い物に訪れた市内拓勇東町の会社員神田司さん(48)は「(十勝管内)音更町の妻の実家に贈るカニを探しに来た」と笑顔。長男の遥稀君(6)は、長引くコロナ禍で、再会が延び延びになっている祖父母に「来年は会いたい」と話していた。
市場ではこの他、おせち料理用の数の子やゴボウ、ミカン、厚真産黒豆、穂別産ナガイモなど地元の野菜も引き合いが強いという。
同市場事務局によると、この時期の人出は普段の平日の3割増しで年内営業は31日午後1時まで。初売りは1月5日午前7時から。