「重くて上がらなーい」―。うれしい悲鳴があちらこちらで広がったのは、13日に苫小牧港・東港の通称・一本防波堤(内防波堤)で開かれた「夏休み親子釣り教室」。多くの親子が10~30センチ台のサバを中心にサビキ仕掛けで大漁となり、楽しい夏の思い出を刻んだ。
日本釣振興会北海道地区支部が主催した。札幌市内を中心に小学生以上の家族連れ13組49人が参加した。
釣り教室では参加各組に磯ざおと投げざお、仕掛け一式を貸し出した。防波堤を管理運営する団体のスタッフや主催団体の関係者がリールの操作やサビキ釣りのこつ、まき餌の散らし方などをアドバイスした。
この日は釣り人の期待ががぜん高まる大潮。干潮時と重なった午前中は渋めだったものの、潮が大きく動き始めた午後は、まき餌効果もあって次第にサバの群れが防波堤際に定着。40センチ前後の大物も時折掛かり、さおを大きく絞り込んだ。
胴回りのある40センチ弱の大サバを釣り上げた岩見沢市の森口琥太君(11)は「すごい速さでいきなりさおを引っ張られて大変だった」と興奮気味。親子で石狩湾新港などに出掛けることもあるという釣り好き一家で、「魚が掛かった時の手応えが楽しい」とニッコリ。この日は家族、親戚と8人で参加し、型物のサバを好調に釣り上げた。
また、札幌市から参加した佐野源三君(10)と大二郎君(13)兄弟は、サビキと投げ釣りにトライし、釣り開始早々にサバと20センチ級のガヤ(エゾメバル)をゲットした。父親の弘純さん(46)は「苫小牧・東港での釣りは初めて。たまに小樽港にも行きますが、ここはいい釣り場ですね」と話し、開放日にはスタッフが常駐する海釣り施設に好印象のようだった。