ソウハチを中心に好釣果が続いている苫小牧港・東港沖のカレイ釣り。本紙釣り倶楽部の情報提供船、かつえい丸(田代健二船長)からマツカワ(タカノハ)の大物の便りが届いた。
釣ったのは千歳市北斗の会社経営、服部賢二さん(67)。19日午前、苫小牧港・西港でかつえい丸に乗船し、今季3度目のソウハチ狙いを楽しんでいた。早朝から順調に数を積み上げていたところ、午前9時すぎ、不意に重量級のサクラマスのような「すごい魚信」を捉えた。
沖のソウハチ釣りは、中層を遊泳する魚影が濃い場合に対応できるようサビキ仕掛けを使う。この日は水深15メートルの浅場だったため、おもりを海底に落として底を取り、誘いを掛けるパターン。海底で餌を狙うマツカワの食指が動いた。
激しい魚信に大物を確信した服部さんだが、この日はソウハチ狙いのため両軸リールのドラグ調整をしていなかった。当然、大物の衝撃がロッドにまともに来る。激しく抵抗する魚をロッドでいなし、道糸PE4号、針素ナイロン16号の強さを生かして仕掛けを海面間際まで回収すると、大きな魚体がわっと眼下に現れた。「マツカワだ。でかい」。すかさず田代船長がたもで取り込みキャッチした。
メジャーを当てると体長は54センチ。目方は約2・5キロ。かつえい丸のマツカワの釣果としては今季ナンバーワンだ。もう50年も釣りをしている服部さんだが、「昔、錦岡辺りで投げ釣りをしていた頃にはタカノハが釣れたが、こんな大きいのは初めて」と話し、自己記録の大物に大喜び。帰宅後、刺し身と煮付けで高級魚の食味を堪能した。ちなみにこの日、服部さんの釣果は大物マツカワとソウハチで120匹の大漁だった。
今季のカレイ船釣りは、春先にソウハチの40センチオーバーがコンスタントに上がり、ソウハチファンを喜ばせている。5月後半はマガレイの魚影が濃く、イシガレイなども交じって魚種が増えたが、ここにきてマガレイは減り、再びソウハチの好釣果が続いている。